母は『星落ちて、なお』を読んだ
三浦綾子の『海嶺』上下を図書館で借りて読んでいた母でしたが、貸出期限の2週間が過ぎても上巻が読み終えず、さらに2週間延長して上巻を読み終えたので下巻を読むのは諦めたらしい。
ちょうどその頃、澤田瞳子の『星落ちて、なお』を図書館から借りられた。
直木賞受賞後しばらくしてから予約したので、1年近く順番を待っていた。
ちなみに母は予約している人数が多くて、順番が回ってくるのが1年以上先になることが予想されても平気で予約を入れられるタイプ。
それだけ本を持ちたくないらしい。本はかさばるからねぇ。
『星落ちて、なお』は10日くらいで読み終えていた。
おもしろかったそうです。にこにこしていた。
さて、問題となるのが母が次に読む本である。
「なんでもいい。面白そうなやつ」と、ざっくりすぎる要望だ。
ぼくを悩ませる要望だ。
返却のため図書館に訪れたついでに、本棚をみてみた。
高齢の母であるから文字は大きい方がいいだろうと、以前、埼玉福祉会から出ている「大活字本シリーズ」のなかからセレクトしたが、これが良かったらしい。他社からも大活字本はでているので試しにそちらも借りたが、埼玉福祉会のフォントサイズや行間などが読みやすい、とのこと。
ただ、出版している作品は時代小説が多い。これは読者層を考えると致し方ないのかもしれないが、『星落ちて、なお』が時代小説だったので連続はできれば避けたい。
そこで藤原伊織の『テロリストのパラソル』が目に飛び込んできたので、これを借りることにした。この小説は20代の頃のぼくが読んだことがあるので、面白さは確認済みだ。また、主人公が母の少し年下ぐらいだったはずなので、母も読みやすいかもしれない、というのがセレクトの理由。
80歳の母親におすすめの本があれば、ぜひ教えてほしいです。